2018-12-17

キノコに毒があるかなんて構っていられない

やがて厳寒の冬が過ぎ去り、暖かい日差しが戻ってくるようになると、徐々に食料事情も良くなっていった。

 

中島さん：夏には平原に生い茂った野草を自分たちで煮て食べました。キノコが生える時期は松の木の周りが一面、色とりどりの状態になります。手当たり次第にとってきて、岩塩で味付けして食べました。毒があるかどうか？ そんなことは構っていられませんよ。

 

夏には、白樺の幹を傷つけてほんのり甘い樹液（キシリトール）を飲んだり、冬には松の皮の樹皮を剥いで、幹と樹皮の間の皮を煮て食べたりもした。松の間の皮は一見、昆布の佃煮のようで、味はすっぱくてエグみがあったが、腹の足しにはなった。

 

こうして最初の四季を越した中島さんは、生きるペースをつかんでいく。重労働以外の仕事に配置されることもあった。

 

中島さん：ラーゲリでは健康かどうかを判断するため定期的に身体検査がありました。素っ裸にさせられて、女医さんが1人1人調べていくんです。といっても、太ももの付け根をひねって、その戻り具合で健康かどうか判断する程度ですけどもね。その検診であまり健康でないと判断されたとき、衛生兵の手伝いをしたり、便所の手入れをしたりしました。

 

▲ラーゲリでの身体検査の様子

 

▲当地では軍医といえばほとんどが女性だった

 

▲炊事場勤務は比較的楽な仕事だったようだ

 

中島さん：中でも長かったのが、病院での入院患者の世話係です。自分が木を伐採していて下敷きになったときに右足を骨折して入院したんですが、ギプスをされた後、患者たちの世話を命じられました。ただ、私が世話した盲腸患者のうち7～8割は亡くなりましたね。症状が悪化して手術直前という状態になってからようやく運ばれてきていたから。日本で手術すれば助かるものを、あれは本当に無念だったでしょう。

 

ちょうどその頃、ラーゲリ内ではソ連側による思想教育が着々と進んでいた。仲間たちはその手のスローガンを大声で言わされたり、密告が奨励されたりしたようだが、中島さん自身は病院勤務だったため、逃れることができたのだった。

 

▲ハタチそこそこの少年にとって、院内で目にするあらゆる光景が好奇心の対象だったに違いない

 

すべては祖国の地を踏むために

昭和23年。日本では行員12人が毒殺された帝銀事件が起こり、歌謡曲では「ブキウギ」が大ヒット。まだまだ混乱期のまっただ中とはいえ、街場には確実に活気が戻りつつあった。

中島さんがソ連兵から「帰還者」として名前を呼ばれたのは、同年6月のことだった。

 

中島さん：「日本に帰れるぞ」と言われたけども信用はできませんでしたね。別のラーゲリに移されるだけかもしれないと。だけど連中は「プラウダ（本当だ）」と。

 

半信半疑で列車に乗り込むと、たどり着いたところは、日本海に面するナホトカという街だった。

ナホトカでは、船に乗り込むのを待つまでの10日間、毎晩集められて共産主義の思想をどこまで吸収しているかを測るため質問された。うまく答えられなければ、ラーゲリへ逆戻り。中には、北極圏に戻された人間すら出てくる中で、中島さんは必死になって質問に答える勉強に励んだ。すべては再び祖国の地を踏むためだった。

 

中島さん：6月11日、日本からやってきた英彦丸に乗り込むことになりました。ソ連軍将校や思想教育をみっちり受けた日本人アクチブの連中が、まだ染まりきっていない人間を引きずり下ろそうと目を光らせていて、気が気でありませんでしたが、名前を呼ばれて船のタラップを登り切ることができました。そして船長や船員、看護婦さんたちが「ご苦労様でした」と出迎えてくれたときは、感激しました。

 

▲復員時、船上から見えた光景はいまでも脳裏に鮮明に残っているという

 

の舞鶴港（当時は東舞鶴港）についたのは6月14日。中島さんはついに祖国の地を再び踏むことができた。日本を離れてまもなく3年が経とうとしていた。

上陸後、まずはDDT（シラミなどの防疫対策の殺虫剤）を散布され頭の上から足先まで全身真っ白に。その後は、前の記憶もないほど久しぶりの入浴。身も心も芯から温まった。

 

中島さん：白い割烹着の女性にお茶の接待をしていただいて、何年ぶりかの日本のお茶を飲んで生涯あんなに感激したことはありません。その後は、3年ぶりの米の飯をいただきました。米のご飯がこんなにおいしいものか、と。お味噌汁といい、おしんこといいね。あとはほうれん草のおひたし、海苔、焼き魚。日本人に生まれて良かったと心底感じました。

 

▲中島さんの絵をまとめた絵画集（残念ながらこれは非売品）

 

語らずに死ねるか

復員した中島さんは、知人に誘われて炭鉱で働いた後、夜間大学に入って勉学に打ち込む。

その後はゼネコン関連の仕事を手がけ、バブル時代には自分の会社を持つまでになった。リタイアした現在は、郊外に家族と住んでいる。

 

 

最後に、ご自身にとってのシベリア抑留とはどんな意味を持つのかを聞いてみる。

 

中島さん：シベリアの経験にしろ、戦後の経験にしろ私の人生において無駄だったと思う体験はひとつもありません。ソ連の仕打ちは確かに許せないが、ソビエト人が嫌いかと言ったらそんなことはない。彼らの良さも十分知っているつもりです。ラーゲリでやらされた仕事は過酷でしたが、労働は誠心誠意やったし、現地ではハラショーラボータ（勤労賞）も2度もらったほどです。労働は神聖なものですからね。一生懸命やれば誰かが見てますよ。

地獄の底のような体験をしたかって？ それは考え方次第です。3キロのパンを20等分するとき、端っこを取り合いになりましたよ。パンって焼き皮のある方が香ばしくて食べ応えがあるでしょ。これ食べないと死ぬとなったとき、他の人にあげますか。あげる人ばかりだったら戦争は起きないです。みんな自分のことを先に考える。だから戦争はなくならないし、誰かがそれを言わなければならない。だから思うんですよ、「語らずに死ねるか」と。

 

92歳という年齢を感じさせない力強さで、中島さんはそう言った。

次々とあふれ出る言葉に打ちのめされるばかりで、返す言葉を失ったままインタビューを終えた。

 

▲時折、中島さんはこの映画のポスターを指さしながらとうとうと語り続けた

 

中島さん：抑留中、骨折したときの処置が下手だったから、今も右足は左足より2センチ細いままなんですよ。ある日、女房から「あなた、足の太さが全然違うね」って言われてね。それまで何十年も気がつかなかった。

 

そう笑う中島さんだが、かくしゃくとし、実に元気そうだ。

2006年頃から積極的に行っているというこの抑留体験の講演を1年でも多く続けていただければと切に願っている。

 

▲2006年頃から積極的に講演を行っている

 

取材協力：

 

書いた人：西牟田靖

1970年大阪生まれ。家族問題から国境、歴史、蔵書問題まで。扱うテーマが雑多なフリーライター。「僕の見た大日本帝国」（角川ソフィア文庫）、「誰も国境を知らない」（朝日文庫）、「わが子に 会えない」など著書多数。2018年には「本で床は抜けるのか」が文庫化された。

• Twitter：

-完-

===========================================================＞「あげる人ばかりだったら戦争は起きないです」

世界中がね？

あげてもないのに奪っておいて、もっとよこせと言う国や、

他人のものが欲しくなったら、前から自分のものだったと言い募る国に、

囲まれていることを忘れてぼんやりしていても、

戦争は起きると思います。　

余計なことですが。

 

こんにちは。しまった雑穀です。

 

 

 

今回超長いのでお時間のある方だけどうぞｗ

 

・・・

 

先日お誘い頂き大衆演劇ってな物を初体験して来ましたよ～

 

降り立つ先は神奈川県の阪東橋駅と言う場所・・・

流石に遠いので平日は参戦できなかったのですが土曜日の夕方からなら行けますよって(･ω･)b

 

私はこの阪東橋駅には横浜駅から地下鉄ブルーラインに乗り換えるのですが・・・

 

 

横浜駅構内の表記に従って歩いて向かうもブルーラインの表記だけ急に途絶える罠にハマり彷徨う結果に(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ.

 

ちゃんと調べておけば良かったわ～

初めて行かれる方はお気を付けをｗ

 

スマホなかったら辿り着けなかったかも？ｗ

 

駅を出て歩いて集合場所に向かうと、その途中でとバッタリ♪

 

では集合場所の横浜橋商店街で同行者達を待ちましょう～

１６時集合なんでまだ明るいですな～

 

 

少ししましたらさん登場～

 

そして時期によっては足繁く通い過ぎてアド街の阪東橋回にヤックンを押しのけて出れるんじゃないか？と、もっぱら噂の阪東橋マイスターも到着です(･ω･)b

 

 

 

さて、この横浜橋商店街と言えば・・・

 

何はなくともキムチなのです♪

 

一度マイスターにどこかで食べさせて頂いたのですがそのキムチがホントに旨くてですね～

 

買うのなら事前に臭い対策に保冷バッグを持ってこい！と言う話だったんで保冷バッグは勿論の事、更にジップロック＆保冷剤を持ちこむと言う高い危機管理能力を披露(･ω･)b

 

マイスターは保冷バッグ持ってくるの忘れてキムチ購入断念してましたがｗ

 

では、オススメされた店で・・・

 

 

私とけん５さんはマイスターオススメのキムチ達をもれなく購入～

 

その内アテシリーズで出しますかねｗ

 

 

阪東橋にこなれてきていると言うあたしさんは・・・

 

ここ日本ですよね？！

ってな脇道のキムチストリートでキムチを購入してましたね～

 

このストリートに我々男性陣は足を踏み入れるのはまだ早いと判断しブルブルと震えながら入口付近で固まっていた事はショナイの方向でｗ

 

 

買う物も買いましたし、いざ今宵のメイン会場の三吉演芸場へ(･ω･)b

 

とは、ならず下地作りに向かいますよ～

 

マイスター激推しのさんです♪

 

 

まずは３５０円のレモンサワーから・・・

 

って、３６０度どこから見ても危険なブツが登場ｗ

 

 

２杯取るのが正解なのか３杯取るのが正解なのか・・・

表面張力に満ち溢れたこの焼酎を巧く入れられるのか・・・

ＧＥＮＪＩなんて焼酎あったっけ？

 

と、阪東橋ビギナーの私の頭は常に回りっぱなしになりますｗ

 

まぁ郷に入れば郷に従えって事でそこら辺は適当にやりますか(･ω･)b

 

 

く～夕方の酒は沁みますね～

 

マイスターチョイスのアテ達をつつきながらＱ＆Ａタイムになりましたので観劇に際するマナーに対して真摯に耳を傾けます・・・

 

って、煮物旨っ。

 

 

私も僭越ながら壁に書いてあるメヌーより選ばさせて頂きまして・・・

 

２００ナンボのミニステーキ♪

 

正直値段が値段なんで何の肉が来るか心配でしたがイメージ通りのステーキが来ましたｗ

 

これも旨し(･ω･)b

 

 

ウィンナーフライも間違いないですな～

 

中身はこの手の店で相当な登場率の高さを誇る赤ウィンナーでした♪

 

 

先程のレモンサワーは２杯取りが正解だったようでサクっと呑み干しましたら・・・

 

こちらの名物とされる牛乳割をオススメされたのですが・・・

 

私こんな顔してなんなんですが割とお腹弱いんですｗ

 

郷に入れば郷に従えと言っておきながら、やや安牌�
�りなコーヒー牛乳割にさせて頂きました(･ω･)b

 

 

しかし、ここまで来たのだから牛乳割を・・・

 

そんなマイスターがハーフ＆ハーフの提案をしてくれたので郷に入れば郷に従いますｗ

 

濃厚な牛乳で旨かったです♪

 

 

埼玉屋さんはここらで切り上げまして阪東橋の魅力を知る為と後の観劇の為に行かねばならない場所があると言う事で一度横浜橋商店街の方へ帰還して行きます・・・

 

途中酔来丼で有名な酔来軒を見つけ・・・

あの人軽いよね～なんて誤解を招く発言も（謎）

 

そして辿り着いた先はこちらa.k.a.ママの店(･ω･)b

 

 

隣の八百屋さんがやってるのか提携しているのか分かりませんが各種果物等を大胆なカットで提供してくれて、我々酒呑みを魅了させてくれるサワ―が頂けます♪

 

 

ママも良い人ですし一緒に働いている高田文夫先生似の方も話がお上手ですな～

 

高田先生を師と仰ぐ私には堪らん物がありますｗ

 

 

あ、こちらでも少々頂いております♪

 

厚焼き玉子は甘くない玉子焼き派の私の好物でしたわ～

 

下のも旨かった！

けど名前忘れたｗ

 

っと、気付けば良い時間・・・

 

こちらでは呑み物をテイクアウトしてくれると言う事で持ち込みオッケーな三吉演芸場へ各々好きなサワーを調達します・・・

 

まぁ私画像撮るの忘れたんですけどねｗ

 

因みにマイスターとセミマイスターは自前のタンブラーを用意する周到ぶり(･ω･)b

 

流石意外の言葉が見当たらないよねｗ

 

 

さて、ようやく本日のメインイベントですｗ

 

割とＱな階段を上がりまして～

都若丸劇団を観に行きますよ～

 

 

この日はマイスターが事前に指定席を予約してくれていたので受付にて２５００円を支払い席へ向かいます・・・

 

すると４人連番ではなく前後で２人の連番との事なので・・・

 

初観劇の私の横にはマイスターが座ってくれまして分からない事があれば都度説明してくれるとの事・・・

 

観劇の片隅で大人版も開演です(･ω･)b

 

 

いや～開演時間が近づくとドキドキしてきますわ～

期待と緊張５：５ぐらいの面持ちでその時を待っていますと～

 

不意に場内アナウンスがありまして一斉に湧く観客の方々・・・

 

訳が分からない私の心のブレンド比が変わります・・・

 

 

すかさず私の耳元でグータッチサポーターが説明してくれまして、どうやらこの日は座長の都若丸氏の出番マシマシな若丸祭りと言う日との事(･ω･)b

 

割と普段は座長と言えど前に前にとは出ないそうでこの日はレアな日に当たったそうです♪

 

へー

 

っと、頷いてましたら開演しまして・・・

 

座長の女形？的な演舞からスターツです！

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

あ～ここから先は画像が掲載できないのですよ～

 

３部構成で１部と３部の写真を撮る事は許されていますが（ノーモア動画）各種ＳＮＳ等に掲載できないんですよ～

 

２部のお芝居に至っては写真撮影も禁止との事(･ω･)b

 

 

そこら辺はきっちりと守らないとご一緒した方々にも迷惑掛かりますからね～

 

では大丈夫そうな所だけ踏み込んで行きますよ～

 

持ち込んだ酒を空けましたら演芸場内で売っているハイリキにスイッチ（韻）

 

 

そこそこ呑んでますのでトイレもニアな訳で・・・ｗ

この時ばかりはホントに男で良かったなと思いました（謎）

 

その帰りに見つけたガチャガチャ的な♪

 

 

途中途中に休憩を挟みあっと言う間の３時間の公演でしたわ～

 

いや～熱狂的なファンが沢山いるのも頷けました(･ω･)b

 

まぁ初観劇な私が色々言うのは、おこがま～

 

 

なんですが、１部のミニショーで艶やかな女性を座長が演じたあと２部のお芝居では昔ゴリがやっていた落武者の様な白塗りメイクになり死神を演じてコテコテの関西弁でバシバシ笑い取るんですもんｗ

 

 

まぁここまで攻めたメイクじゃなかったですけどグータッチサポーターに言われなければ、あの死神の役が座長とは思いもしませんでしたｗ

 

ん～このギャップにやられてしまう方も大勢いるんではないでしょうか？

 

まぁグータッチサポーター曰く、その日によってはホロっとしてしまう人情話の芝居の日もあるそうですが・・・

 

そんなこんなで、この日の大団円を迎えましてファンの方々お待ちかねな送り出しというイベントへ・・・

 

何やら劇団の方々と握手したり写真を撮ったり出来る至福の時間だそうですよ～

 

グータッチサポーターが席を外していたので訳が分からず取り敢えず入口付近にいた女性の劇団員の方の隣に立ってましたら・・・

 

送り出しの列に並んでいるお２人のご婦人が、こんな評判の悪そうな身なりなのに私を劇団の関係者と一瞬勘違いされたようでして・・・ｗ

 

 

折角なんで求められてもいないけど私の方から『今日は来て頂いてありがとうございます！』と言いながら握手させて頂きましたｗ

勿論、関係者じゃない事を伝えた上でｗ

 

その後は私もキムチ片手に送り出しに参加させて頂きまして・・・

 

 

皆さんとは横浜駅でお別れしまして充実の一日は終了です♪

 

正直全く足を踏み入れた事のない世界で多少の不安はありましたが中々どうして終盤には楽しんでいる自分が居ましたよ～

 

興味はあるがまだ踏み出せてない方・・・

ＹＯＵ行っちゃおうよ(･ω･)b

まぁ私の様に詳しい方と行くと良いかもしれませんな～

 

ここまで読んで頂いた方々お時間取らせてさーせん。

 

分けるか分けないか迷ったんですが、分けずに書いていたら結果超大作なってしまいましたｗ

 

ではまた来年ですかね～

 

そこそこの時間電車に揺られ帰宅した為体内のアルコールが薄まったので、補うために早速牡蠣のキムチを解放し駆けつけ３杯かまして就寝しました所で失礼しますｗ

 

それでは～