BRAHMANが大好き♪
「なぜこのタイミングなのか」
「相応しいタイミングは数年前(2015年)にあったのでは?」
近年怒髪天をはじめ、フラワーカンパニーズ、THE COLLECTORS、The ピーズとベテランバンドの初武道館が増えつつあるが、そんななかで今回の
BRAHMANの武道館ワンマンは衝撃であっただろう
というのも今回の武道館、昨年ツアー千秋楽に当たる新木場STUDIO COAST公園終了後、いきなり貼り出されており、誰もが仰天せざるを得ない状況で発表されたのだ
そのうえ今回の公演は数日前にリリースされた「梵唄-bonbai-」のリリースライブでもない(レコ発は春に組まれている)
となると武道館の天井を駆使した演出がどうなるか
そして、ワンマンが常に1時間前後で終わってしまうだけにどう2時間持たせるか
この2つの点がこの日のライブのポイントである
この日のライブは2013年の幕張メッセ公演以来となるセンターステージ
なので必然的に会場入りすると目の前にステージが映るわけだが、物凄い迫力
これは自分が1階席にいるからかもしれないが、興奮した参加者が1階席から飛び下りてそのままモッシュダイブをしてしまうのではないかと思ってしまうほどの臨場感である
やや入場に時間がかかったのか、いきなり暗転したのは19:15分頃
ステージ全体を見回す限り、モニターはなく映像を使った演出はないのかと思いきや、誰もが背景と考えていた部分に映像が映し出され、天井にもその映像が映し出される衝撃の幕開け
確かにTOSHI-LOWはインタビューで武道館の天井を活かした演出をしたいと話していた
だがこんな形で実現してくれるとは…
いつものオープニング映像が終わると客席付近からメンバーがそれぞれ姿を現し、TOSHI-LOWがゆっくりとステージに上がると、KOHKIのギターが自然と鼓動を高めていく「The Only Way」で勢いよくTOSHI-LOWが拳を掲げるが同時にアリーナスタンディングはダイブの嵐
スタンディングの武道館はかつてDragon Ashで体感しており、その時もダイバーが多く出ていたが今回はその比ではない
あまりの勢いに背中を打つ方が出てしまってたり、とんでもない場所に着地するダイバーが発生
祭りの音頭とも聞き取れる和のビートとハードコアが融合した「雷同」を新作から先陣を切るかのように演奏すると、
「上も下もない!左も右もない‼恨みも蟠りもない‼過去も未来もない。あるのは今。俺たち
BRAHMAN始めます‼‼」
と久々にTOSHI-LOWが宣誓し、「賽の河原」に雪崩れ込むがこの日のTOSHI-LOWは非常に笑顔が多かった
それは最初の「The Only Way」からそうだが、明らかにこの武道館を楽しんでいる
同様にNAOKIも「こんなに動いたっけ?」ってくらい、軽快に動きまくってる
「賽の河原」の最後の「ここに立つ」から繋げるように「BASIS」、高校野球の応援歌としてもお馴染み「SEE OFF」、TOSHI-LOWの煽りに合わせて手拍子が会場に響く「BEYOND THE MOUNTAIN」と次々に定番曲を叩き込めば無論、拳を掲げるお客さんもモッシュも激しくなるが、尋常じゃない数のダイバー
これらを受け止めるセキュリティーの方々は本当に大変そう
以前、MステでWANIMAのことを「日本でセキュリティーが最も恐れるバンド」と紹介していたが、1番恐れていそうなのはどう考えても
BRAHMAN
以前DEAD POP FESTiVALで彼らを見たとき、SiMファンですら敬遠して後ろに回ってみていたほどである
哀愁漂うメロディーから一瞬でハードな曲調に変貌する「DEEP」を経て、「Speculation」では演奏が一瞬停止する際、やはり歓声が沸くが間奏では天井に美しい夜空が
野外ならまだしも屋内会場でこの光景を経験できるのは本日限り
この曲でこんな美しい光景を見るとは夢にも思わなかったが
RONZIがストロークを鳴らすのが長くなっている「其限」は今やみんなの歌となっているが、TOSHI-LOWが変わり始めたのは間違いなくこの頃
「誰かと話したくて 心を伝えたくて 溢れた思い届けたくて」
というフレーズはバンドを始めた頃のTOSHI-LOWの心境
だが、その思いは恐らく今も変わってない
かつては人との馴れ合いを嫌った彼らがこの曲を書いたのは、震災の影響も少なからずあるだろうが同時に新作の「梵唄 -bonbai-」から感じる暖かさの起点はこの曲ではないのだろうか
「其限」に続いてRONZIのドラムが開幕を告げるのは「怒濤の彼方」だが、再録のレコーディングに参加したNARGO、北原雅彦、GAMO、谷中敦からなる東京スカパラダイスオーケストラのホーンズ隊が登場し、ここからはゲストアーティストが次々にステージへ
ご存じの方も多い通り、「梵唄 -bonbai-」は新曲が少ない
そのため後半は新鮮味が徐々にかけてしまうのだが、それを吹っ飛ばしたのが勇ましいホーンの音
それは油断したものを切り裂くような閃光
ツアーでの共演は厳しいだけに今回、こうしてステージで共演してくれたのは感謝しかない
するとTOSHI-LOWが、
「スカパラホーンズに大きな拍手‼」
と感謝のコメントを送るまさかの展開
更に「新たな命を注いでくれました」とスカパラをべた褒めするのだが、
「自分に力がないわけじゃない。自分の手を見ろ。そこには感覚がある」
と告げて、サビで急激にブレイクダウンする難度の高い「AFTER-SENSATION」へ繋げるが、印象的だったのは、
「幻影の痛みが絶えず 蘇るよ」
の部分
この曲について、TOSHI-LOWは患者の気持ちに寄り添えなかった医師の話を例に出しながら話していたのだが、体のパーツを切り離したとはても感覚は決して消えやしない
見えないようで切り離されたパーツは繋がっているのだ
まだ聞き込みが足りないだけにこの辺りはもう少し深堀したい
すると「終夜」という意外すぎる曲を披露すると、TOSHI-LOWが出演しているCMのワンシーン連想させるシーンが映し出される「ナミノウタゲ」ではハナレグミが登場
元々この2人はナタリーの企画で対談したり、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDが主催するNew Acoustic Campに招くなど親交が深いが、まさか
BRAHMANの曲に参加してくる
とは
「しっかり掴まれよ」
に合わせてTOSHI-LOWとハナレグミが熱い握手を交わすなど熱い絆を見せつけ、
「波の向こうにいる人にも波の向こう側に行ってしまった人にも届く素晴らしい声でした。」
とまたしてもべた褒めしていった
そのハナレグミの声を受けて、「A WHITE DEEP MORNING」で一足早く清々しい朝を迎えさせると、
「90秒のためだけに北海道の松戸市からやつが来たぞ‼油断してると負けんぞ‼」
とSLANGからKOを召集
もちろん「守破離」のために来たのだが、生で聞くと威圧感たっぷり
出演時間は90秒とこの日のゲストの中では最小だが、それでも
BRAHMANのために参加し漢を上げた
そのKOが
「北海道にはもう1人かっこいいやつがいる‼」
と叫び、バトンを渡すようにTHE BLUE HERBのILL-BOSSTINOをコール
昨年のツアーでは千秋楽でのみ演奏された「ラストダンス」がようやく聞けたのだが、ILL-BOSSTINOの声はイマイチ
この曲の肝はラップだけにそのラップが聞き取りづらかったのは残念
「KOとILL-BOSSTINOに拍手を‼彼らが格好いいのはいつまでもレベルミュージックで怒っているから。でもこのままでいいの?全国津々浦々から来た皆さん、怒りましょう。」
と2人を称えつつも観客に彼らを越えることを促し、「不倶戴天」で怒りを頂点に達しさせ、赦しをもらえば、ワンマンでやるのは久々な「ARRIVAL TIME」を経由して、「Answer For…」で一気にダイバー続出
やはりこの曲を聞くと心にグッと来るものが多いのだろうか
いつもならこの流れを受けてTOSHI-LOWが客席に突入するのだが、
「今日客席突入できないかなから、俺の分まで暴れて‼」
と武道館のルールで客席に突入できないため、「警醒」はTOSHI-LOWの分までアリーナが大暴動に
TOSHI-LOWはというとゲストが登場する入場口(客席ではないのでセーフ)の上に飛び移り、北側の最前のお客さんに向かって歌うサプライズを行うのだが、猫達が暴れまくるPVが同時に投影されており、
「掲示‼」「開示‼」
はまともに質疑応答せずに逃げまくる現政権を風刺しているようにも聞こえてしまう
いつの時代だって怒りは押さえきれないのだ
「皆分かっていると思うけど、今日かなり制約多いのよ。「客席に入るのは駄目です。」「はい。」「殴るのも駄目です。」「はい。」「お客さんとハイタッチするのも駄目です。」危うく最初にハイタッチしかけて、公演終わらせてしまうところだった(笑)。でもできないなら頼めばいい。足が不自由なやつの分まで遠くにいく。目が不自由なやつの分までいいものを見る。俺だってそう。背が高いやつに物を取ってもらうみたいに歌が上手いやつに頼めばいい。」
と武道館の制約を説明しながらも、今のTOSHI-LOWのスタンスを話すと、この日最も登場が待ち望まれていたと思われる細美武士が満を持して登場
震災以降に生まれた関係ではあるが、細美とTOSHI-LOWの絆は音楽好きであれば知る人はほぼいないほど関係は強い
特にライブの定番の1つ、「Placebo」は細美武士がいなければ完成はしなかった
そこまで言わせるまでに彼らの絆は深いのだ
その「Placebo」が進化した形がこの「今夜」
2人が強化を確かめるように歌うシーンが印象的であった
「俺の親友、細美武士‼」
とTOSHI-LOWが紹介して、細美に多くの喝采が届くと、
「「お前昔、そんなこと言ってねーじゃねーか。」と思ってる人もいると思う。変わったんだよ、あれが原因で。それに俺にとって手を借りることは挑戦だ。近年、たくさんのアーティストの武道館を見てきて、そこに至るまでのストーリーは素晴らしいんだけどさ、ステージに上がるなり「ここに連れてきてくれて、ありがとうございます。」…って今まで感謝しなかったのかよ。俺たちなら…ここに連れてきてくれてありがとうございます(観客拍手)。こうなっちゃうんだって(笑)。ステージに立ってみたら分かるから。それに俺たちが皆が守ってきてくれた物を壊すわけには行かない。ロンちゃんがちん○ん出して出禁になるわけにはいかないから(観客爆笑)。」
と唐突にRONZIを弄りながら一気に話すと、
「23年前阪神淡路大震災の際、ミュージシャンは無力だと言われていたのを1つの曲が変え、その16年後種は開花しました。ならばその歌を歌い継がなければならない。」
と丁寧に説明しながら満月3兄弟(SOUL FLOWER UNIONの中川敬、HEATWAVEの山口洋、そしてうつみようこ)をステージに招き、「満月の夕」をカバー
この曲が与えたものは想像以上に大きく、この曲を巡る特集番組が組まれたほどである
だが、中川の年齢は既に高齢に近い
歌を廃れさせないためには引き継ぐ者がいそう
ちなみにこの曲、バージョンが2つあるのだが
BRAHMANのカバーは混在ver.
これはNHKの「The Covers」で両者を共演させたからだろうか
満月三兄弟を見送ると、
「歌い継がなければならないものもあれば、語り継がなければならないものもある。」
とTOSHI-LOWが告げ、天井に映し出されるのは福島の第一原発に入った方の姿
その様子がPVで使用された「鼎の問」が流れ出すと雰囲気は一変する
今現在、世界情勢は原発廃炉に向かっている
にもかかわらず、それを世界に輸出しようとする政治家
そんな政治家にはこのPVを24時間正座で見させ続けたい
原発の悲惨さは現地で体験した方しかわからないから
KOHKIの物静かなギターから一気に爆発する「FOR ONE’S LIFE」で、
「I ACCEPT ALL SINS」
の大合唱を起こすと、
「さあ受け継いだよ‼皆が守ってきてくれたものを‼次にこのステージに立つのは誰だ?今度会う時は薄汚いライブハウス。でもその前に言わせてください。ここまで連れてきてくれてありがとうございます。そして今まで行ったことなかったけど…、「またお会いましょう。」」
と多くのバンドマンが受け継いできたものを守り、メンバー一同で感謝を告げ、最後に演奏されたのはな
かった「真善美」
基本的に
BRAHMANはアンコールを行わないので曲が始まる前にゆっくりとステージを1周しながら感謝を伝えるTOSHI-LOW
最後には、
「さあ 幕が開くとは 終わりが来ることだ 一度きりの意味を お前が 問う 番だああああ」
と歌ってマイクを意図的に落下させてステージは暗転した
今まで数多のアーティストを武道館で目撃してきたがこんなかっこいい締め方は今までなかった
そして天井にはこの日のために用意されたものが解き放たれ、最終的に爆発し、「
BRAHMAN武道館」というロゴが現れて、ライブは終わりを告げた
演奏時間約90分
わずか90分ではあるがその90分で25曲を駆け抜けた
新作の「梵唄 -bonbai-」は賛否両論になっている
それは新曲が少ない(前作の「超克」だってシングル全てぶちこんでいる)というのもあるが、曲がよりポップになり、かつての
BRAHMANにあった怒りのエネルギーが消えたのが大きい
特にTOSHI-LOWが
だがその変化は悪い変化ではない
かつて鬼と呼ばれ、他者との交流を頑なに避けてきた彼が、今回多くの仲間の力を借りた
そしてはっきりと感謝を口にするようになった
鬼は鬼でも優しい鬼となったのだ
今日のライブで「天馬空〜」や「EVERMORE〜」は演奏されていない
これは公式インタビューでも言及していたので予想通りだし、最初に書いたがこれはアルバムのレコ発ではない
ツアーは3月から、まもなくツアーが始まる
だから6月のZEPP、ツアー千秋楽でまた会いましょう
セトリ
The Only Way
雷同
賽の河原
BASIS
SEE OFF
BEYOND THE MOUNTAIN
DEEP
Speculation
其限
怒濤の彼方 w/ NARGO、北原雅彦、GAMO、谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)
AFTER-SENSATION
終夜
ナミノウタゲ w/ハナレグミ
A WHITE DEEP MORNING
守破離 w/ KO(SLANG)
ラストダンス w/ ILL-BOSSTINO(THA BLUE HERB)
不倶戴天
ARRIVAL TIME
Answer For…
警醒
今夜 w/ 細美武士(the HIATUS / MONOEYES)
満月の夕 w/ うつみようこ、中川敬(SOUL FLOWER UNION)、山口洋(HEATWAVE)
鼎の問
FOR ONE’S LIFE
真善美
Next Live is … ストレイテナー @ 新木場STUDIO COAST(2018.2.20.)
BRAHMAN いいしらせ、みずほから。
6月23日および24日の2日間にわたって開催されるLUNA SEA主宰<LUNATIC FEST. 2018>がいよいよ間近に迫ってきた。BARKSでは先ごろ、『PREMIERE of LUNATIC FEST. 2018』インタビュー完全版として、メンバー5人のパーソナルインタビューを公開したが、その発言は5人5様。それぞれの表現でこの刺激的なフェスの本質を浮き彫りにしつつ、ワクワクさせてくれた。今回公開するインタビューは、その続編ともなるものであり、BARKSでは<LUNATIC FEST. 2018>前夜まで毎日メンバーの声をお届けする。その第四回目はJ。
◆<LUNATIC FEST. 2018> 画像
ソロとしてのキャリアを積む中でジャンルの壁を超えて数々のバンドと共演、交流を深めてきたJ。彼にとって初の<LUNATIC FEST.>がどんな意義を持っていたのか、改めて問うと同時に3年の月日を経て再び、幕張メッセで新たな伝説を生むであろう<LUNATIC FEST. 2018>について訊いた。先輩/後輩ミュージシャンたちを繋ぐ役目を果たし、結果、LUNA SEAというワン・アンド・オンリーのバンドの立ち位置をも明確に提示することになったのが第1回目だとしたら、その進化形であるという第2回目は? 曰く、「今回も夢か悪夢のような2日間」。いろいろな意味で濃厚すぎるゆえか、早くも3回目はないと宣言。最後の最狂フェスとなるのか。
◆ ◆ ◆
■どう時代をコネクトしていくか
■その役割を果たすべきなんじゃないかな
──3年前の初の<LUNATIC FEST.>と今回の<LUNATIC FEST. 2018>では根本的には共通した想いがあると思うんですが、最初にフェスを主宰しようと思っていた時はどんな気持ちだったんですか?
J:やっぱり、「どこにもないフェスにしないとね」って。自分たちのバンド名を掲げたフェスならば、自分たちが信じてきた音楽、そこに渦巻く想い、情熱が見えてくるフェスにしないとダメだよねっていうふうには思っていたんです。これだけ長いことやっていれば、(ミュージシャンの)知り合いも友達も当然のように増えていくし、フェスが形になるぐらいの仲間はたくさんいる。でも、そうじゃなくて、自分たちが貫いてきたものが明確に伝わって、観に来てくれた人たちにつながっていくような。そんなフェスにしたいなと思ってましたね。「じゃないんだったら、やる必要ないよね」っていうぐらい強い想いをほかのメンバーに伝えてました。
──例えばジャンルで固まりがちのフェスもあると思いますが、イメージしていたフェスはLUNA SEAというバンドの立ち位置と同じように既成概念だったり、型だったりを壊すようなもので、世代を超えたものでありたいと思っていたんですか?
J:いろんな形があっていいと思うんですけれど、オレたち自身が見て聴いて感じてきたロック観を軸にというか、基準にというか、やっぱりカッコいい音を出してる人たちが出るフェスに当然していきたかった。純粋にね。
──それはヴィジュアル系だったりの定義は関係なく、アーティストが持っている熱量だったり、生き方だったりがすごく重要だということですか?
J:そうですね。もともと自分たち自身がどこかに属しているつもりがないバンドなので、そういう考え方が最初からないんですよ。なので、至って自然に1回目のキャスティングになったんですよね。あと、その時に言っていたのは僕たちが諸先輩方と後輩たちをつなげていける、そんなポジショニングをとれるバンドなんじゃないかなと。要はどう時代をコネクトしていくかっていう。若手たちは若手たちでライブは見たことはないけれど、レジェンドたちが存在しているのはもちろん知っているんですよね。
──観る機会もなかなかないですもんね。
J:観たいし、触れてみたいし。オレたちはそんなライブを観て、経験している世代なので、ある意味、つなげることができる最後の世代なのかと思ったんです。その役割を果たすべきなんじゃないかなとすごく思って。
──それと同時に第1回目はLUNA SEAが影響を受けた背景、後輩に与えた影響も含めて、カルチャー的な意味でも25周年を迎えたLUNA SEAの歴史が紐解けるようなラインナップでしたよね。
J:そうですね。まさにそういう部分もなきゃダメなんだよなと思ってたんです。自分たち自身が観てきたもの、聴いてきたもの、感じてきたもの、そして未来を感じられるものにしていかなきゃいけなかったと思うし。そういう意味では、個性的で強烈なバンドが参加してくれたし、ものすごい刺激をあの幕張メッセに残していってくれた。それが僕たちが得られたみんなからのプレゼントだっていう気持ちになったんですよね。<LUNATIC FEST.>をやろうとした時の想いは間違っていなかったというか、「こういう形にするべきだ」、「こういうふうになったらいいな」って練っていって、結果、それ以上の何かを持たらせてくれた。その熱を2回目も引き継ぐものにしたいなと思ってました。
──1回目をやり遂げた達成感を経た上での<LUNATIC FEST. 2018>は何かが多少、変わっているのかなと思うんです。最初は「成功させなきゃ」っていう責任も大きかっただろうし。もちろん熱量を持っているカッコいい音を鳴らすアーティストが根本にあるとは思うんですけど、今回はどう違うんだろうって。
J:1回目とは形を変えたいとは思ってましたね。2回目は前回の<LUNATIC FEST.>での熱を受けて、自分たちが繋げていかなきゃいけない場所になるべきだと思ったし。
──いや、本当に濃かったし、ありえない出演者の組み合わせでしたからね。
J:それぐらいの振り幅があった中、今回は違う形として存在しなきゃいけないと思っていたから、3年という時間が空いたのは自然な流れだったと思うし、毎年やろうと思わない。そうしたら本当に誰か死ぬと思う(笑)。
──ははは。そりゃ毎年最狂のフェスを開催するのは無謀ですよ。
J:ははは。冗談は置いておいて、2回目も形は違えどすごく刺激的な2日間になってると思うので、「よっしゃあ」と思ってますね。
──今回も後輩のバンドも出演しますが、どちらかというと近い世代で姿勢を同じくするバンドが集まっているのかなと。
J:そうですね。まだまだ日本のシーンには最高な音楽があるので。普段だったらありえないキャスティングになっていると思うし、そういう意味では夢のような、逆に言えば悪夢のような2日間だと思うので(笑)、観る価値は絶対あると思ってます。1回目は自分たちの主義主張を刻んだフェスに、2回目はその主義主張がまた進化したものになっていると思うんですよね。
──なるほど。1回目はGEORGEさん(LADIES ROOM)がいきなり乱入したりとか、いろいろありましたが楽
屋裏や打ち上げもスゴイことになってたんではないかと?
J:いやーホントに楽屋はすごかった(笑)。でもね、GEORGEさんは俺たちが気を遣いすぎないようにケアしてくれてたんだと思うんですよ、オレたちの楽屋にいてくれて。もちろん楽屋裏にはいろんなシーンがあるから、そこでの温度を和らげる役割をしてくれたんだと思いますよ。
■最高のバンドたちと出会っている
■それだけなのかなって思うんですよ
──それと以前からソロで<BLITZ 5DAYS>とか<10 Days of GLORY>でいろいろなアクトを迎えてコラボしてきたじゃないですか。その頃から、どこかでこういうフェスを見据えていた部分はあるんですか?
J:俺は自分自身のアティチュードとして「オレだったら、こうやるよ」っていうことをずっとやり続けてきただけなのかなと思うんですよ。LUNA SEAがフェスをやる場合には何が変わるのか?っていうと、俺自身は全く変わらない部分もあるし、LUNA SEAだからこそできることもあるし、やらなければいけないこともあるし。どう映ってるのかはちょっと分からないですけど、見据えていた部分はないですね。ただ、その分、他のメンバーよりこだわるところがあるってことかな。
──自然と繋がっていったんですかね。今回のラインナップでもThe BONEZ、女王蜂、AA=、BRAHMAN、lynch.だったりとJさんつながりのアーティストってすごく多いですよね。
J:入り口が自分のソロのライブで、自然とこうなっているっていうのは嬉しいですよね。(笑)。
──もろにLUNA SEAに影響を受けたバンドは多々いるけれど、自分たちが伝えたい核心はスタイルじゃないんだよなっていう気持ちもあるだろうし。
J:そうですね。それは確かにありますね。あとはオレ自身がいろんな音楽が好きでいろいろなバンドが好きで、いろいろなロックミュージックが好きだっていうこと、活動してきた中で最高のバンドたちと出会っているっていうこと。それだけなのかなって思うんですよね。
──気力も体力も使うクレージーなフェスだと思います。
J:書いておいてください。3度目はないです(笑)。
──え!? 今から宣言してますが、2度あることは3度あると言います(笑)。
J:ははは。3度目の正直という言葉もありますけれど、それぐらい全力でいってますので。まぁ、でも、ホントに次にやったら誰か死ぬ(笑)。
──ははは。そればっかりじゃないですか。
J:それぐらいのフェスになっているという意味で。2度と来ない日だと思うので、ぜひ遊びに来てほしいですね。
──わかりました。最後に第1回目ではBARKSインタビューで「絶対にキミにいてほしいんだ」というメッセージを送ってくれましたが、今回は?
J:そうですね。前回、来てくれたみんなは、あの2日間のインパクトがものすごく残っていると思うんだけど、また、そういう時がやって来るというか。前回、見逃したみんなにとっても、とんでもないフェスになると思うのでぜひ。何度も言いますが、2度と来ない日だと思うので(笑)。
取材・文◎山本弘子
■史上最狂のロックフェス第二弾<LUNATIC FEST. 2018>
2018年6月23日(土) 千葉・幕張メッセ
2018年6月24日(日) 千葉・幕張メッセ
OPEN 9:30 / START 11:00 / END 20:00 (予定) ※両日共通
▼23日(土)出演
LUNA SEA、GLAY、DIR EN GREY、シド、GLIM SPANKY、back number、ACE OF SPADES、The BONEZ、女王蜂、coldrain、LUNACY(Opening Act)
▼24日(日)出演
LUNA SEA 、YOSHIKI、LOUDNESS、BRAHMAN、AA=、大黒摩季、MUCC、lynch.、OLDCODEX、THE ORAL CIGARETTES、LUNACY(Opening Act)
▼チケット
一般チケット料金:1日券 ¥15,500 (入場チケット¥15,000+ドリンク代¥500/税込)
各プレイガイド一般発売:6/2(土) AM10:00~
■『生中継!LUNATIC FEST. 2018』
▼6月23日(土) DAY-1 <WOWOWライブ>
前編 午前11:00~/後編 午後3:00~
出演/LUNA SEA、 ACE OF SPADES、 GLIM SPANKY、 GLAY、 coldrain、 SID、 The BONEZ、 LUNACY(OPENING ACT)※LUNA SEAを除くアーティスト表記は50音順にて掲載
■6月24日(日) DAY-2 <WOWOWライブ>
前編 午前11:00~/後編 午後3:00~
出演/LUNA SEA、 大黒摩季、 OLDCODEX、 THE ORAL CIGARETTES、 MUCC、 lynch.、 LUNACY(OPENING ACT)
※LUNA SEAを除くアーティスト表記は50音順にて掲載
・収録日:2018年6月23日、 24日
・収録場所:千葉 幕張メッセ国際展示場
・番組サイト http://www.wowow.co.jp/lunaticfest/
※オンデマンドでもLUNATIC FEST.2018の模様をライブ配信
<関連番組>
▼『LUNATIC FEST. 2018 生中継直前スペシャル』
6月17日(日) 夜7:30 <WOWOWプライム>
会場の幕張メッセからWOWOWで生中継されるLUNATIC FEST. 2018の見どころを紹介する直前番組。 無料放送でお届けする。
▼『LUNA SEA The Holy Night 2017』
6月23日(土) 午前7:45 <WOWOWライブ>
昨年末、 さいたまスーパーアリーナで開催したクリスマス公演をリピート放送。<LUNATIC FEST.>生中継直前にLUNA SEAのライブを堪能しよう。
■『LUNATIC FEST. 2018 スペシャルサポーター大募集』プロジェクト
募集期間:2018年5月25日(金)12:00~2018年6月30日(土)23:59
https://wizy.jp/project/104/
▼プロジェクトアイテム/価格
『LUNATIC FEST. 2018×FLYING POSTMAN PRESS特別号』(先行特典あり)
3,000円(税込・送料込)
※全16ページ(一般配布分は12ページ)
※特別号にお名前を掲載。一般配布より1週間先行でお届けします
※先行特典として、フリーペーパーと合わせて、ルナフェス会場にて展示する特大パネルにもお名前を掲載させていただきます
※サポートには、クラブレコチョク会員登録/ログインが必要です
※特大パネル展示スペースはルナフェス会場内になります。ご覧いただくには入場チケットが必要になります
※配送は2018年8月1日頃を予定(一般配布より1週間先行でお届けします)
※一般配布日は8月10日予定
https://wizy.jp/project/103/