精密検査 たのしいはソコにある
精密検査ほど素敵な商売はない
毎日新聞より
おしりから血!痔よりも怖い大腸がんのサイン?
女性のがんで最も死亡者が多い大腸がん
便に血が混じった時、「痔(じ)だから、大丈夫」と自己判断していませんか。出血は大腸がんのサインである恐れがあります。
この連載でも触れてきたように、日本人女性のがんのうち、最も死亡者が多いのは大腸がんです。患者数も、乳がんに次いで2番目に多くなっています。大腸がんは、長さ約2mの大腸(盲腸・結腸・直腸・肛門)に発生する病気で、食生活の欧米化と人口の高齢化の影響なのか、日本では患者数が徐々に増加しています。国立がん研究センター・がん情報サービスの「最新がん統計」によると、2013年に大腸がんと診断された人は推計約13万人、うち女性は同約5万6000人で、一生のうち14人に1人の女性が大腸がんになっています。
大腸がんは、初期の段階で発見されれば、90%以上は完治します。ただ、他のがんと同じように、大腸がんは初期の段階では自覚症状がほとんどありません。早期発見のために有効なのが大腸がん検診です。大腸がん検診を受けている人は、この病気で死ぬリスクを60~80%減らせます。厚生労働省が、40歳以上の人に、毎年大腸がん検診を受けることを推奨しているのは、大腸がんで死ぬ人を減らすためなのです。
精密検査受診率が50%以下の地方も
皆さんは、大腸がん検診を受けたことがありますか。専門的には「便潜血検査」といって、いわゆる「検便」のことです。便の表面をまんべんなくこすり、2日分を専用検査キットに入れて提出し、便の中に血液が混じっていないかを調べます。体に器具を入れたりするわけではないので、痛みも負担も少ない簡便な検査です。
便潜血検査で採取した便を調べ、血液が混じっていることが分かったら「陽性」で、「精密検査が必要」と医師から伝えられたり、検診機関から結果が郵送されてきたりします。精密検査は、一般的に、下剤を飲んで大腸を空にし、肛門から内視鏡を入れて、大腸にポリープやがんが発生していないか調べる全大腸内視鏡検査です。最近では、内視鏡を使わなくても、まずは大腸CT検査でポリープやがんが発生していないか調べる方法もあります。ところが、便潜血検査で陽性になったのに、精密検査を受けていない人がかなりいることが分かっています。
そもそも、大腸がん検診の受診率は日本ではとても低いのが実態です。日本消化器がん検診学会の全国集計によると、2014年の大腸がん検診受診率は全国平均で10.4%でした。さらに、便潜血検査の結果「陽性」となって精密検査を受ける人の割合も55%と低迷しています。この精密検査受診率には地域差があって、東北地方は68%と比較的高いのに対し、東海北陸は44%、近畿49%、関東甲信越52%と非常に低率です(図1、図2)。検診はがんの早期発見のために受けるものですから、本来は、精密検査受診率は100%にしなければならないものです。
「便潜血陽性」なら必ず精密検査を受けて
精密検査を受けていない人にその理由を聞いてみると、「もともと痔をもっているから出血したのではないか」「昔から出血しているから」「2回のうち1回が陰性だったから問題ない」などと勝手に判断していました。便に血が混じっているからといって痔とは限りませんし、1回は陰性でもがんが潜んでいる場合がありますので、自己判断は禁物です。がん検診を受けて「陽性」と言われていたのにしばらく放置し、発見された時には、他の臓器に転移してしまっていることもあります。便潜血検査で陽性になったら、必ず精密検査を受けましょう。1回「陽性」になったのに放置している人は、たとえ、次の年に「陰性」になっていたとしても、大腸内視鏡検査が受けられる医療機関で精密検査を受けましょう。ポリープや初期の早期がんは、大きさにもよりますが、開腹等の外科手術を受けなくても、内視鏡を使って切除することが可能です。
大腸がん検診は、40歳以上の人なら、住んでいる市区町村で無料か1000円程度の自己負担で受けられます。自治体によっては、がんが発生しやすい直腸とS状結腸まで調べる、「S状結腸内視鏡検査」を少ない自己負担で受けられるようにしているところもあります。身内にがんの人がいなくても、誰でも大腸がんになるリスクがあります。40歳以上の人は、ぜひ、毎年検診を受けて、大腸がんで命を落とすリスクを減らしましょう。
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ここのところずっと体調悪くて、さらに追い討ちをかけるように胸部レントゲンが要精密検査で、昨日から病院三昧…😱
私、どうやら『ぜんそく』持ちみたいです…
まだこれから色々検査しなきゃいけないみたいで…久しぶりに凹んでしもた😢
今夜は精密検査は無理かもしれません。
インフルエンザの検査はほとんどの病院で夜間でもできます。